親の介護まず読む
親の介護のお金は始まる前に何を決める? 家族の話し合いと公的なしくみ
親の介護の費用は、親のお金でまかなうのを基本に、親の収入と資産、介護保険の自己負担の割合(1割から3割)、月の上限と払い戻し、仕事と介護を両立する休みの制度を、厚生労働省の資料で確かめて決める順に並べます。
おかねの節目 編集部
合同会社HSコンサルティング編集方針
- 公開
- 更新
- 制度と数字の最終確認
- 2026年11月2日
先に答え
始まる前に家族で何を決める?
介護は、親の転倒や入院をきっかけに急に始まることが多くあります。始まる前に、次の3つを家族で話しておくと決めやすくなります。
- 親のお金で出せる額:年金の月の額、貯え、持ち家かどうか。介護の費用は親のお金から出すことを、親ときょうだいで確かめておきます
- だれが何をするか:近くに住む人が通う、遠くに住む人がお金の管理や手続きを受け持つ、などの分け方
- 立て替えたときの記録:子が立て替えたときは、日付と額を残し、あとで親のお金から精算できるようにします
介護保険の自己負担は何割?
介護保険のサービスを使ったときの自己負担は、1割、2割、3割のどれかです。厚生労働省の資料では、65歳以上の人の割合は、次の順に上から当てはめて決まります(出典1)。
| 自己負担 | 条件(2つとも満たすとき) |
|---|---|
| 3割 | 本人の合計所得金額が220万円以上で、年金収入とその他の合計所得金額が単身で340万円以上(65歳以上の人が2人以上の世帯で463万円以上) |
| 2割 | 3割に当たらず、本人の合計所得金額が160万円以上で、年金収入とその他の合計所得金額が単身で280万円以上(65歳以上の人が2人以上の世帯で346万円以上) |
| 1割 | 上のどちらにも当たらない |
合計所得金額が220万円以上でも、年金収入とその他の合計所得金額が単身で340万円未満(65歳以上の人が2人以上の世帯で463万円未満)なら3割にはならず、2割の条件で確かめます。2割の条件も満たさなければ1割です(出典1)。
2割になる人の範囲を広げる見直しは、検討が続いています。2025年12月の介護保険部会の意見では結論を出さず、2027年度からの第10期の介護保険事業計画が始まる前までに結論を出すとされました(出典4)。
40歳から64歳の人、住民税がかからない人、生活保護を受けている人は1割です(出典1)。親の割合は、市区町村から届く「負担割合証」で確かめられます。
月の自己負担には上限がある?
あります。介護保険のサービスの1か月の自己負担の合計が上限を超えると、超えた分は申請すると払い戻されます。これを「高額介護サービス費」といいます(出典2)。
| 所得の区分 | 1か月の上限 |
|---|---|
| 課税所得690万円以上 | 世帯で140,100円 |
| 課税所得380万円以上690万円未満 | 世帯で93,000円 |
| 住民税がかかる世帯(課税所得380万円未満) | 世帯で44,400円 |
| 世帯全員に住民税がかからない人 | 世帯で24,600円(年金収入などの額により、個人で15,000円) |
(出典2の表から一部をまとめたもの)
上限と申請のしかたは「高額介護サービス費とは?月の自己負担の上限と申請」にまとめています。
仕事と介護を両立できる?
働いている家族は、法律で決まった休みを使えます(出典3)。
- 介護休業:対象の家族1人につき、最長93日休めます
- 介護休業給付金:雇用保険に入っている人が条件を満たすと、休業を始めた日から最長93日、休業を始めたときの賃金の月額の67%が出ます
- 介護休暇:対象の家族1人につき年5日(2人以上なら年10日)まで
介護休業は、介護をずっと自分でするための休みではなく、介護の体制(ケアマネジャーとの相談、施設やサービスの手配)を整えるための期間と考えると使いやすくなります。
よくある質問
Q. 親の介護の費用は、子が払わないといけませんか
A. 介護の費用は、親の年金と貯えから出すのを基本に考えます。子が立て替えたときは記録を残し、きょうだいで分け方を決めておくと、あとで行き違いが起きにくくなります。
Q. 親の自己負担の割合はどこで分かりますか
A. 市区町村から届く「負担割合証」に書かれています。割合は、本人の所得で1割から3割に決まります(出典1)。
Q. 介護休業は何日休めますか
A. 対象の家族1人につき最長93日です。条件を満たすと、休業を始めたときの賃金の月額の67%の給付金が出ます(出典3)。
出典と確かめた日
- 出典1厚生労働省 社会保障審議会 介護保険部会(第108回)参考資料1「給付と負担について」(令和5年11月6日・PDF)2026年11月2日に確認
- 出典2厚生労働省「令和6年度介護報酬改定に伴う利用者向けリーフレット」(高額介護サービス費の上限額・PDF)2026年11月2日に確認
- 出典3厚生労働省「介護休業の取得から復帰までのフロー」(PDF)2026年11月2日に確認
- 出典4厚生労働省「社会保障審議会介護保険部会意見」(令和7年12月25日)2026年11月2日に確認
記事の作成に AI を使っています。制度と数字は、出典の公的な資料と突き合わせて確かめています。制度は変わることがあります。手続きの前に、出典の窓口でご確認ください。
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